ケビン・デュラントがウォーリアーズに加入したことで、NBAは史上未知の領域に踏みこんだこととなる。ゴールデンステートには今、NBAトップ12の選手中4人、さらにそのベスト4の中の2選手が所属している。ドレイモンド・グリーン、ステファン・カリー、そしてデュラントは、ESPNによる昨シーズンのベストエイトメンバーに選出されている。これは他のチームではありえないことだ。
コービーとシャキール・オニールや、ジョン・ストックトンとカールマローンのコンビ、もしくはレブロン、クリス・ボッシュ、ドウェイン・ウェイド、そしてティム・ダンカンとトニー・パーカー、マヌ・ジノビリなどのBIG 3など、驚くべきコンビネーションを我々は目撃してきた。しかしかつて、“BIG 4”なるものがNBA史上存在したことがあっただろうか。
“BIG 4”誕生の経緯
現在のウォーリアーズのようなチームを編成するのは事実上不可能だという理由はいくつかあるが、NBAはそのような事態が起こりうる非常に奇妙なシチュエーションにあった。
NBAのサラリーキャップでは、4年間のルーキー契約で、決められた金額の最大25%増の契約を結ぶことができる。ほぼ例外なしに、プレーヤーは所属するチームと最大限の契約を結ぶが、今シーズンのハッサン・ホワイトサイドのように、マックス契約を結んだプレーヤーが所属するチームから離れるというのは珍しいことだ。なぜなら所属するチームは制限付きFAの権利を持っているからだ。
アル・ホーフォード、ニコラス・バトゥム、マイク・コンリーなど、30%のキャップから始まるマックス契約を結び、三回目の契約にサインする権利があった選手は、それぞれ所属するチームから契約延長の申し出を受ける可能性があった。しかしそれらのケースでさえ、マックス契約の選手をチームに取り入れるのは至難の技だ。ほどんどのプレーヤーは、優勝に絡むことができて、最大限のキャップの空きがまだ残っているチームに移籍したいと思うからだ。
最低限の契約数で、一定数以上のロスターを埋めるよう求められているNBAでは、本当に必要なのは中心となるスーパースターを引き立てるロールプレーヤーであり、最高レベルのプレーヤーを一度に何人も擁するのは難しい。特にバードライツによるキャップ超過ができないデュラントなら尚更だ。
ウォーリアーズはなんとか最高レベルのサラリーが必要な4人のプレーヤーを獲得した。ウォーリアーズがカリー、トンプソン、グリーンを獲得できたのは幸運と交渉力のみならず、それぞれのプレーヤーが二度目の契約を全く異なる形で結んだからだ。カリーのサラリーキャップは5800万ドルに始まり、2016-17シーズンでは46%増の9400万ドル、2017-18には1億1000万ドルにまで昇った。このことがゴールデンステートのデュラントとのマックス契約を可能にした。
キャップの上昇だけがデュラントの獲得に結びついたわけではない。深刻な足首の故障によりカリーは延長契約ができなかった。そのことによりイグダーラが手放された可能性があり、その場合デュラントは契約にサインすることができなかっただろう。さらにマリース・スペーツとリアンドロ・バルボサの放出、イアン・クラークとJ・M・マカドゥーとの完全FA契約もデュラントのキャップ内契約を可能にした。
キャップの偶然の重なりだけでなく、他にもデュラントのウォーリアー加入を後押しする要因はあった。ウェスタンカンファレンスファイナルの第6戦で、サンダーは残り時間5分を96-89でリードしていた。この5分間で、もしサンダーがリードを守っていたら、どうなっていただろうか。今やその5分間はNBAプレイオフの歴史における最大の“What if”(もし違う結果だったら?)となった。
さらに、もしウォーリアーズがタイトルを手にしていた場合、デュラントは移籍していただろうか?つまりキャブスがNBA史上初めて3-1のビハインドから優勝したことも今回の移籍に一役買っているということだ。
2012年の夏、サンダーはジェームズ・ハーデンに4年間の5500万ドルの契約を提示した。それはその時の彼のマックス契約を400万ドルだけ下回るものだった。当時サンダーはラグジュアリー税を払うつもりはなく(仮に払うとしても1年に過ぎなかっただろうが)、“髭男”を手放すこととなった。今ではハーデンはNBAのベストプレーヤーの一人であり、サンダーは悲劇に見舞われることとなった。オクラホマシティーはちょうどファイナルまで進出した直後であり、トレードが起きるまではその後のリーグを支配するところだった。プレイオフ中の不幸な怪我や、ビッグチャンスをモノにできなかったことによりそれは封印されることとなった。
結果的に、スティーブン・アダムスの成長により、ハーデンのトレードは予想されていたほど悪くはなかった。しかしサンダーが選手に対する投資を渋ったことからは、タイトルを取るためには何でもしようとする意思を感じることはできなかった。
皮肉なのは、サンダーが450万ドル(加えてラグジュアリー税)を支払わなかったことが、その後デュラントがチームを離れる一因となり、サンダーはその埋め合わせのために何百何千万もの金額を支払わなければならなくなった。
(後編 「ウォーリアーズ王朝の誕生」に続く)
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