レギュラーシーズンのちょうど半分となる41試合を消化した時点で、ゴールデンステイト・ウォリアーズは37勝4敗という成績になっている。
バックス、マブス、ナゲッツ、ピストンズとの試合で敗戦したのだが、前シーズンから2強とされファイナルで対戦したキャブス、昨シーズそのキャブスよりも勝率の高かったホークス、完成度の高さが群を抜いている一昨年のチャンピオンチームであるスパーズ、チーム構成や歴史が似通ったロケッツやクリッパーズという強豪チームが含まれていないのが意外ではあるが、仮に残りの41試合を同じ勝率で過ごせば、1995-96シーズンのシカゴ・ブルズが記録した『チーム最高勝率 87.8%=72勝10敗』を追い越す形となり、多くのファンがこの先のシーズン経過を、〝記録が塗り替えられたシーズン”となる期待を込めた観点を持ちつつ見ているに違いない。
しかし、もし記録を塗り替えたとしても、数年後、この2015-16シーズンを思い返した時に〝コービー・ブライアントのラストシーズン”という見出しがトップになるようにも思える。
長らく、スーパースターとしてリーグ自体を牽引してきたコービーだったが、11月29日のペイサーズ戦の少し前に寄稿したThe Player’s Tribuneには、怪我を含む体調や時の流れに逆らう事を良しとしない判断を下した事を、彼らしい詩的な表現で発表した。
いざ正式に発表されると、やはりどうしてもジョーダンのキャリア最終年がどうだったかを思い返さずにはいられない。コービーにとってジョーダンと比較されることはキャリア中期あたりから当然のことのようにもなっていたし、数年前から定期的にアップされてきた『Identical play』というタイトルの動画のプレー比較のように、キャリア最終年の2人のスタッツと所属チームの勝敗を比較してみたい。(※コービーのラストシーズンはまだ継続中で、その点でいえば早計かも知れないが、先の発表でシーズン途中でリタイアする事も含めての引退会見だった事も踏まえ、現時点でのコービーをジョーダンと比較する事をご理解頂きたい。)
2015-16シーズン、37歳のコービーは全43試合中35試合に出場し、(全試合スターター)16.3得点、4.0リバウンド、3.5アシストを記録している。低迷するレイカーズにおいてチームトップの得点ではあるが、試投数16.4本に対してFGは5.7本(FG% 34.7%)と精彩を欠いている。チームは43戦目が終了した1月17日現在で9勝34敗と、カンファレンス最下位に甘んじている。
一方、2002-03シーズン39歳となっていたジョーダンは、全82試合に出場(そのうち67試合でスターター)20.0得点、6.1リバウンド、3.8アシストを記録している。当時所属していたウィザーズは過渡期とも再建期ともいえるような時期で、その点では今のレイカーズに似通ったチームではあるが、その中で試投数18.6本に対してFGは8.3本(FG% 44.5%)を記録している。
このシーズン、ウィザーズは37勝45敗(カンファレンス9位)で終了し、開幕当初ジョーダンが目標としていたプレイオフ進出には届かなかったが、現時点でのコービー(レイカーズ)と同じ43試合目を終了した時点では21勝22敗と、ほぼ勝率5割をキープしていた時期もあり、そういう点では今のレイカーズほど低迷していたではなかった。それでも、結果として02-03ウィザーズはプレイオフ進出はならなかった。
このままシーズンが進めばレイカーズは20~25勝程度に終わってしまう事が予測され、プレイオフ進出は期待出来そうもない。
つまりコービーも、ジョーダン同様キャリア最終年でチームをプレイオフ進出に導けなかったという事になってしまう公算が現時点ではかなり高い。個人の成績としても全盛期のようには望めないにしても、数試合に1回程度や重要な局面ではスーパースターらしいスタッツや活躍を残して欲しいというチームメイトや関係者、ファンなどの期待も今の時点ではかなり難しく、『キャリア最終年=last season(ラストシーズン)』をもじって『rust season(錆びたシーズン)』と厳しい表現をされる事もある。
しかし、我々がジョーダンを思い出す時、ウィザーズの青いジャージを着た“錆びたジョーダン”を思い出す事はない。ブルズの赤を基調にしたジャージを着て、多くの記録や数々の名シーン、名試合を打ち立てた彼を思い出す。
そのブルズでのキャリアをメインとした上で“付随する様々な記憶”としてノースカロライナ大の頃や、ウィザーズでの彼のプレーを思い出す。更にはスキンヘッドでのプレーやバギーショーツの着用、ナイキとの破格のエンドースメント契約や着用モデルの大流行、バスケットボールと関わりのない事業を手がけ、成功を収めた事といったファッションや文化、後のアスリートのあり方にも大きな影響を与えた人物であった事も思い出す。
一方で、ジョーダンの頃と時代が違うといえばそれまでなのかも知れないが、プレー以外のことで、コービーがジョーダンと同レベルに賞賛される事はない。それでもこれから数年後我々ファンがコービーを思い出す時には、81得点をしたラプターズ戦や、シャックと達成した3連覇、その後シャックを放出し“コービーのレイカーズ”として達成した2連覇の中で、他の追随を許さないプレーをし、チームを牽引し続け、スーパースターであり続けたコービー・ブライアントを思い出すだけでなく、ジョーダンを思い出す時にファッションや文化に多大な影響を与えた人物として思い出すのと同じように、コービーが天賦の才のみで活躍し続けたプレーヤーだったというだけでなく、新たなものを貪欲に取り込み、誰よりも努力したハードワーカーだった事も思い出して欲しい。
続く
ここまで読んで下さった、NBAファンのあなたは、やらなきゃ損。
友達追加だけでクーポン等のヤバい4つの特典をゲット!
今パソコンで開いている場合はスマホでLINEを開いて追加!
LINE ID:@tbi9303h
※@も忘れずに!
※LINEに頂いたメッセージは全部手動で返信しますので、
「こんな商品ないかな?」「あったら嬉しいな!」等の
ご要望御座いましたらお気軽にご連絡くださいね♪
NBAグッズ、全30チーム、50,000点以上取扱い!
NBAグッズ バスケショップ通販専門店はこちらから!